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-宮廷に愛された絹織物展-

第三部「中国雲錦の現在」

第二部「華々しき宮廷文化」

明、元、清朝の時代においては、宮廷内の文官・武官の階級を表すマークとして、これらの“補子”が用いられて
いました。それぞれ8~9階級に分けられた文官・武官たちは、自分の長衣の胸にこの“補子”をつけることによっ
て、宮中の者に対して自分の地位を誇示する、現在で言うところの“ゼッケン”のようなものでした。
補子は、文官が鳥類、武官が獣類と分かれ、それぞれ階級毎に、“鶴”、“孔雀”、“雉”または、“麒麟”、
“獅子”、“豹”といった様に、その図案により分別されていました。
世界中で“神の鳥”と崇められていた孔雀は、数々の文学作品や美術品
のテーマとしても頻繁に登場しています。古くから人々の災厄や苦痛を取
り除く功徳があるとされ、また、富や美の象徴であるともされています。
王や権威の象徴である銅鏡にとまり、やってくる邪気を追い払おうとす
る悠然とした孔雀の姿は、ただ美しいだけでなく、強い生命のエネルギー
をも感じさせてくれます。

「補子(ほし)としての雲錦」

世界中で“神の鳥”と崇められていた孔雀は、数々の文学作品や美術品
のテーマとしても頻繁に登場しています。古くから人々の災厄や苦痛を取
り除く功徳があるとされ、また、富や美の象徴であるともされています。
王や権威の象徴である銅鏡にとまり、やってくる邪気を追い払おうとす
る悠然とした孔雀の姿は、ただ美しいだけでなく、強い生命のエネルギー
をも感じさせてくれます。

《 孔雀と銅鏡 》

麒麟は、“龍”、“鳳凰”、“亀”と並
んで、「四霊」とされている想像上の瑞獣
で、徳の高い指導者が政治を行う時に出現
すると言われています。その見た目とは裏
腹に、足元の虫や植物を踏むことも恐れる
ほど殺生を嫌う神聖な生き物であることか
ら、徳の高い優れた人物を表す際に用いら
れます。
宮廷内では、第一級武官の補子として使
われていました。
ちなみに、太宰府天満宮にも、聖域の境
界線として、麒麟像が立っています。

《 一品武官麒麟 》

仙人が乗って飛来するとも言われ、
古くから霊鳥として崇められてきた鶴
は、長寿の象徴であるだけでは無く、
“一品鶴”とも称され、品格が高く、節
操が固く、品行方正な人物を表す場
合に用いられます。また、下方に波立
つ大海、背景に飛雲と朝日を置く事に
より、開運・出世・繁栄を意味する非
常におめでたい文様となっています。
宮廷内では、第一級文官の補子と
して使われていました。

《 一品文官鶴 》

鳳凰

中国の国花であり、梅の花と並んで中国人が最も愛する花である牡丹は、中国が原産地で、元来、薬用として珍重
されていました。その後、多くの詩人たちに愛されたことにより鑑賞物としての人気が高まっていき、ついには「百
花の王」と呼ばれるまでになりました。
ヨーロッパにおいて、バラは美人の象徴であるように、中国では牡丹は古くから美人の象徴とされており、同時に
富貴を表す吉祥文様でもあることから、皇后や皇女の衣裳に好んで使われました。現在においても、牡丹は女性に非
常に人気のある文様です。

《 牡丹 》

「雲錦方龍補子」は北京の十三陵から出土した明万歴時代の、純金を使った龍袍(皇帝が着用した長衣)の紋様に
基づいて復元されたものです。
当時宮廷では、文官・武官を含め、それぞれの位を表した獣や鳥の図柄を長衣の胸につけなければならず、その頂
点に君臨する“万獣の王”である“龍”は、王の化身とされ、皇帝のみ使うことの許された図柄でした。
更に、皇帝がつける補子には、ただ龍が描かれているだけで無く、その図案の中にはあらゆる吉祥慶事の意味が込
められました。
正面に描かれた龍は、立派なヒゲをたくわえ五本の爪を持ち、鋭くにらみをきかせて皇帝の威厳を保っており、そ
の上肢で瑞雲に囲まれた“卍”の太極紋を握り持つことで、君主の長寿を祈っています。
また、龍の下部には山河が連なり、その山を下肢でしっかりと握り、皇帝の権力の安定を誇示し、瑞雲の浮かぶ天
空と波立つ大海の分かつ中心に王の化身である龍を配置することで、「天下に王の土地でない所は無く、この世は唯
我独尊である」という頂点に君臨する王の威厳や気勢を表現しています。
その他にも、山から伸びている牡丹や霊芝は、富や財産など全てが安泰であるということを暗喩しており、あごの
下に持つ龍玉には、“権力”“繁栄”の意味があります。
こうした補子は、最上級の絹糸ばかりでは無く、純金から作られた糸や、孔雀の羽を縒って作られた糸などを編み込んで織
り上げられたものもあり、伝統の織り具と手法を駆使してのみ製作でき得る貴重なものです。
織り上げられた雲錦には、独特の立体感があり、角度によって見え方が変化します。こういった鑑賞の仕方も中国雲錦の大
きな特徴のひとつと言えます。

《 雲錦方龍補子 (うんきんほうりゅうほし)

《中華世紀龍 九龍図》の中の龍をそれぞれ個別に分けたもので、龍の姿は全て異なっていますが、中央に飛龍、
正面下部に険しい山を置き、上部に瑞雲、下部に大海を配置する構図は全てに共通しており、権力の安泰を意味し
ています。

《中華世紀龍》

“龍”は中華民族文化の代表とされており、数字の“九”は、最大の数字として“団結”の意味を持っています。
つまり《九龍図》は、“民族の団結”を表現しています。中央の全長6.8メートルの雲錦には、九頭の純金の糸で織
られた飛龍が舞い、両脇には、高名な書道家の作を元に刺繍された“中華世紀龍”の文字と、雲錦工芸の紹介文の
刺繍が添えられています。
《中華世紀龍 九龍図》は、二十一世紀を迎えるに当たって、中国政府の要請を受け製作されたもので、設計から
完成まで、実に五年もの歳月をかけ、織り上げられました。
この《中華世紀龍 九龍図》は、全部で3組製作され、一組は、江 沢民 前中国国家主席の訪米の際、「二十一世
紀の世界国家の友好と団結」を祈願するために、国連に贈られました。もう一組は、北京の「故宮珍宝館」に収蔵
されており、残る一組は、「曹世織局」が所有しています。

《中華世紀龍 九龍図》

第一部「皇帝の象徴・龍」

刺 繍とは? 龍の開運厳選商品
最新情報 取材を受けた新聞・テレビ お問い合わせ リンク 曹世織局工房
トップページ 会社紹介 ごあいさつ 「中国雲錦」とは? 緙 絲 (つづれ織り)とは?
 第三回展示会
   2007年9月3日~16日まで、福岡県太宰府市いきいき情報センターにおいて開催 更に詳しく読む・・
   
 第二回展示会
   2007年3月20日~16日まで、福岡県前原市「伊都郷土美術館」において開催更に詳しく読む・・
   

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今回展示会に取材を受けた新聞

2007年1月12日 毎日新聞
  
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2007年1月15日 西日本新聞(都市圏)
 
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 第四回展示会
   2007年11月8日~18日まで、福岡市中央区天神 ギャラリーとくなが  において開催 更に詳しく読む・・